■DB201 ディーゼル機関車
【外観】
2018年5月3日 加悦SL広場
DB201は、1953(昭和28)年に森製作所で造られた、動軸2軸のロッド式ディーゼル機関車です。森製作所は蒸気機関車の足回りを再利用して、ディーゼル機関車に改造する工事を得意としていましたが、加悦鉄道DB201は、足回りも含めて新しく造られました。
日本のディーゼル機関車では最初期の車輌で、エンジンはバス・トラック用のものを使用し、変速機は機械式と言って、マニュアル式の自動車のようにギアチェンジをして加速します。
【車内】
2015年5月5日 加悦SL広場
運転席は進行方向に向いており、クラッチとシフトレバーは右側、アクセルペダルは左側と、自動車と逆になっています。左手のスロットルレバーはアクセルペダルと連結されており、どちらでも操作できるようになっています。
同様の運転席が反対側にも逆向きについています。(画像は停止時に撮影したものです)
【現役時の姿】
1953年 加悦駅
DB201は加悦鉄道の数少ない自社発注車の1両です。
登場当時は石炭が値上がりし、SLを運転する地方私鉄の経営を圧迫していました。しかし機関車のエンジンとして使える大出力のディーゼルエンジンはまだ開発途上で、入換用のほか加悦鉄道のような地方私鉄向けに、自動車用エンジンを使った車輌がやっと登場したところでした。
小さな機関車ですが、時代背景を考えると、非常に先駆的な試みであったと言えるでしょう。
【動態化〜再現列車運転】
2015年5月4日 加悦SL広場
DB201は1975(昭和50年)には休車となっていましたが、加悦SL広場開園後の1999(平成11)年、加悦鉄道の後身であるカヤ興産(現宮津海陸運輸)の手により動態化復元されました。
その後は加悦鉄道再現列車の牽引機として、今日まで頑張っています。キハ101ディーゼルカーとともに加悦SL広場の顔となっています。