■ハブ3 客車
【外観】
2018年9月25日 加悦SL広場
ハブ3は、1889(明治22)年にドイツのVan der Ziepen(バンデルチーベン)社で造られた木造の二軸客車です。三重県の伊賀鉄道(後の近鉄伊賀線→現伊賀鉄道)から1927(昭和2)年に加悦鉄道が譲り受けました。
車体の半分は荷物室になっており、床下には珍しい松葉スポークと呼ばれる車輪がついています。
【客室】
2018年9月25日 加悦SL広場
車体の半分しかない三等客室はロングシートで、背もたれは木になっています。
【荷物室】
2018年9月25日 加悦SL広場
荷物室には手ブレーキのハンドルがありますが、車掌用の座席はありません。荷物の積み下ろしがしやすいよう、側面には大きな扉があり、床にはレール状の木片がついています。
【現役時の姿】
1954年 加悦駅
加悦鉄道の客車には、ブレーキ装置のない車輌も多く、そうした列車の端にハブ3のようなブレーキ付きの車輌を連結しました。
機関車から汽笛の合図があると、車掌が手ブレーキを操作し、機関車とブレーキ付きの車輌の制動力のみで停車させていました。