■キハユニ51 ディーゼルカー
【外観】
2005年4月 加悦SL広場
キハユニ51は日本車輌製造で造られたボギー式の気動車で、機械式のガソリンカー、芸備鉄道(広島県)キハユニ18として登場しました。山口県の船木鉄道でディーゼル化ののち1962(昭和37)年に加悦鉄道が譲り受け、キハ51となりました。車輌の前後にバケットを備えるほか、扉配置も前後非対称で独特のシルエットです。
【客室】
2018年9月25日 加悦SL広場
車体の2/3ほどが客室で、座席はロングシート、運転台は腰までの仕切りのみの半室式ですが、目隠しの背板がついています。
【郵便荷物室】
2018年9月25日 加悦SL広場
1993(平成5)年の大修理の際、メーカーの日本車輌より図面を取り寄せ、郵便荷物室を製造当初の状態に復元し、車号もキハユニ51としました。
車号にある「ユ」は郵便車、「ニ」は荷物車のことで、郵便車には郵政省職員が乗り組み、車内で郵便物の区分けなども行いました。このため区分け用の棚があります。
【現役時の姿】
1978年6月17日 丹後山田駅
郵便荷物室の仕切り壁は船木鉄道時代に撤去されており、加悦鉄道では当初から「キハ51」として使用されました。荷物は車端のバケットに積み込まれました。
1970(昭和45)年に滋賀県の江若鉄道からエンジンと液体式変速機を、1972(昭和47)年には福知山の北丹鉄道から暖房機を、それぞれ譲り受けて取り付けています。